連載 SaaSベンダーの取組みを追う

第3回

NEC  プライベートクラウドを強化ナー用メニュー

 NECは、昨年3月にSaaS事業およびSaaSプラットフォーム事業への本格参入を、今年5月に入ってプライベート・クラウドを含めたサービスプラットフォーム事業への体制強化を発表、「全体最適化」をうたうNECのITサービス事業の中で、クラウドコンピューティングやSaaSがいかに大きなウェイトを占めていくことになるかを、内外に強くアピールすることとなった。
 細田稔マネージドプラットフォームサービス本部長は、SaaSプラットフォーム事業について、SaaSパートナー向けプログラム「SaaSビジネス・イノベーション・プログラム(SaaSBIP)」への参加企業が、「アプリケーションや連携、構築、セールス、コンサルティングなど、スタート時の18社から3倍近くまで増えている」と順調に推移していることを説明している。
 そのSaaSBIPのうち、アプリケーション・プロバイダー向けに提供されるSaaS基盤サービスが、「RIACUBE(リアキューブ)/SP」だ。
 リアキューブ/SPでは、認証やユーザー/テナント管理などの「基本機能」、メール配信やワークフロー、アンケートといった「共通コンポーネント」、既存システムや社外のSaaSとの「サービス連携」、システム監視やプラットフォーム運用の「ホスティング基盤」、そして「開発/評価環境」「事業化/運営支援」と6分野のサービスで構成されている。

 NECは、従来の主力サービスであるスクラッチ開発やパッケージサービスとSOAを組み合せた「ハイブリッド型付加価値創造モデル」を掲げており、その中でリアキューブ/SPを含むSaaSサービス群が重要な連携コンポーネントの位置を占めることになりそうだ。

日本情報産業新聞2009年6月8日号

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