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総務省は、日本の今後の持続的な成長を支えるためのICTインフラ分野での成長戦略となる「スマート・ジャパンICT戦略」の内容について発表した。総務省がこれまで検討してきた、ICTを活用した経済成長戦略を支えるための基盤整備計画「ICT成長戦略U」と、ICT国際戦略となる「ICT国際競争力強化・国際展開イニシアティブ」の中間報告を踏まえて、今回スマート・ジャパンICT戦略の骨子を公表した。これらの国内戦略と国際戦略を連携させ、オールジャパン体制で推進するとともに、2020年の東京オリンピック時に世界最先端ICT環境を目指す。
スマート・ジャパンICT戦略は、ICT分野において今後日本が「何で戦うのか、どこで戦うのか明確にした」(新藤義孝総務大臣)ものとなる。
国内向けのICT成長戦略では、ICTによりさまざまなものやサービスをつなげることで、新たなイノベーションを創出させることが軸といる。
具体的には、ICTを活用した街づくり(スマートタウン)、位置情報を活用して個々に情報を提供する「G空間」、スマートアグリ(農業)などを推進するほか、医療や教育、老朽化する社会インフラの保守、電子政府・電子自治体など、「つながる」ICTにより、社会的な問題の解決を図る。
そのほかに、東京オリンピックに向けて、観光地や防災拠点などでの無料の公衆無線LAN環境を整備するほか、放送分野では4K、8Kの利活用を推進していく。そのために、初級教育段階からのプログラミング教育も実施していく計画となっている。
国際戦略では、ICTの国際展開で2020年までに現在の海外売上高の約5倍となる17.5兆円を目指す。そのためのビジネス環境の整備として、国内ICT戦略で実現するG空間社会やスマートシティなどの日本発ICTモデルを構築するほか、ブランディング戦略として「ICT東京オリンピック」の実現などを目指す。
相手国の課題解決のため、ICTを活用したソリューションをパッケージとして提供する。特にASEANやインドなどを対象として、ODAなどを活用しつつ製作ツールとして戦略的に展開していく。そのほかにも、技術外交の強化策の一環として、官民連携によるトップセールス連動型で展開を図る。
2020年の東京オリンピックの安心・安全な開催実現に向けて、多角的なセキュリティ事業を展開し、得られた知見によってサイバーセキュリティ立国を目指すとしている。