連載 SaaSベンダーの取組みを追う

第2回

日本ユニシス パートナー政策に重点〜マーケットプレイスの確立へ

 日本ユニシスは、昨年新たな事業領域としてICTサービスに進出、その象徴的なサービスとしてスタートしたのがSaaS事業だった。
 旗振り役を務める角泰志常務執行役員は、「日本ユニシスのSaaSプラットフォーム上でSaaSアプリケーションを提供するパートナーが重要なステークホルダーになる」としており、その中心的サービスとして「ビジネスパーク」を用意している。
 ビジネスパークは、日本ユニシスのSaaSプラットフォームでサービスを提供するベンダーと利用者が一堂に会する「マーケットプレイス」を目指したもので、同社のSaaS事業の総合窓口となる所だ。
 ビジネスパークには、SaaSビジネスの立ち上げから開発、販売、サービス提供までを網羅した、パートナー支援プログラムを用意する予定となっている。ビジネス面、技術面の両面からサポート体制を整え、例えばパッケージソフトのSaaS化やSaaSの運営や他のアプリケーションとの連携、販売チャネルの確保といった課題を解決してくれる場となる。
 この手厚いサポート体制こそが、日本ユニシスにおけるSaaSプラットフォームジビネスの一番の特徴といえるだろう。

 今後のSaaS市場について角常務執行役員は「ユーザー系ベンダーのSaaS市場参入が増加するはず」と予測している。ユーザー企業あるいはユーザー系ITベンダーは、自社向けに特化したシステムを開発してきており、この業種ノウハウを注ぎ込んだシステムを同業他社向けに横展開していくビジネスモデルが顕著化すると予想している。「実際日本ユニシスのSaaS基盤を活用してSaaS事業を始めたいというユーザー系ベンダーからの問合せがきている」という

日本情報産業新聞2009年5月25日号

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