コンテナ型データセンターを各社が発売
11 1/17
コンテナ型データセンター(DC)の発売が相次いでいる。NECフィールディングと日本SGIは、それぞれモジュール型のコンテナDCの販売を開始し、日立情報システムズは、コンテナDCのシステム構築・運用サービスの営業活動を展開するとともに、1号機による自社システムの運用を開始した。コンテナDCは海外では導入が進んでいるが、国内では法律の問題で利用が難しく、これまでは法の整備状況を横目に実証実験に活用する程度だったが、政府が法規制緩和の見解を示し、さらに4月以降のクラウド特区事業によるニーズを見越して、各社とも製品販売に踏み切った形だ。
コンテナDCは、サーバーなどのIT機器や電源、空調装置などのデータセンター機能一式をコンテナに収容したもの。それぞれの機器をモジュールとして追加していく方式のため、モジュール型DCと表現する場合もある。
移設や増設・撤去が容易なうえ、コンテナごと外に置いて外気による冷却が可能なため、環境にやさしく低コストで建設できる次世代型DCとして注目を集めている。
これまで国内では、建築基準法と消防法の問題から普及していないが、今後のクラウドコンピューティング時代を前にデータセンターの建設ラッシュが始まるなか、DC事業者やDCを誘致する自治体からコンテナDCに期待が集まっており、政府も今年度中に法規制を緩和する方針を正式に発表する予定だ。
こうした状況を背景に、関連ベンダーが動きを見せた。日立情報はコンテナ型DCを開発し、現在第1号機を日立情報の湘南センターの屋外に設置して社内システムの遠隔運用を開始しており、コンテナDCを使ったサービスを3月から開始する。中堅・中小企業や自治体向けに、コンテナDCの構築からシステム移設、運用・監視までを短期間で行うDCサービスを展開する。
NECフィールディングは、アルミコンテナを屋内にも設置できるモジュラーDCを発売し、同製品を中核に据えたDCの設計から建設、運用までのトータルサービスを展開する。
関連サイト