総務省が電子自治体推進に新指針を発表
07 2/26 総務省は、政府のIT新改革戦略の最終目標年である2010年度までに、利便性や効率性、活力を実感できる電子自治体の創出に向けたガイドライン「新電子自治体推進指針(案)」を公開した。同省が推進している「u―Japan政策」でも電子政府/電子自治体実現に向けた項目が組み込まれており、社会の環境変化や電子自治体の現状と課題などを踏まえて、実現すべき目標を掲げている。行政サービスの高度化など重点的な取組み事項を明らかにし、電子申請など行政サービスの利用率を高める対策を打っていくことになる。
総務省は03年に「電子自治体推進指針」を策定し、電子自治体の実現に向けた基盤構築が進んでいる。ところが、市町村の電子申請システムの整備ははかどらず、Web2.0などの技術的な変化やインターネット普及率の急増といった社会的変化もあり、03年当時の指針ではカバーしきれない部分が出ている。
そこで新たに電子自治体の推進に当って目標を立て、2010年度までに住民視点と費用対効果の視点で取り組むべき項目をまとめた。その中でポイントになっているのは「行政サービスの高度化」「行政の簡素化・効率化」「地域の課題解決」の3点をあげている。
さらに新指針では、総務省の施策の方向性と進捗(ちょく)状況を把握するための「ベンチマーク」(進捗度を把握する指標)を記載し、その時点で進捗を数値化することにした。
一方で電子自治体の推進体制の強化やシステムの共同化、標準化の推進、SNSやAjaxなど新技術の活用、そしてセキュリティ対策の強化なども重要になることから、これらの取組みも明記している。
指針の具体的な内容は、行政サービス高度化の中には、目標として「2010年度までにすべての地方公共団体において行政手続等のオンライン化を実現する」とある。これは、いつでもどこからでも行政サービスを利用できるようにして住民の利便性を向上させようというもの。
そのためには、オンライン化の推進だけでなく、複数の自治体による共同アウトソーシングの実施、ASPサービスの活用といった点を盛り込んでおり、ベンチマークとして汎用受付システムの導入率、オンライン化率などをあげた。
総務省 新電子自治体推進指針(案)(PDF)
アドビリーダーのインストールはこちらから