NSSOLがモバイル向けSI事業を強化
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新日鉄ソリューションズ(NSSOL)は、スマートフォン・タブレット(スマートデバイス)向けの開発体制を強化した。スマートデバイス向けの専任組織「スマートデバイスソリューションセンター」を設置したほか、同社の研究所で独自開発した端末側のアプリケーション開発フレームワーク「hifive」をオープンソースソフト(OSS)として公開した。これらの施策で今後のスマートデバイスの更なる普及に伴うユーザーのニーズに対応し、同分野のビジネスで「今後3年で80億円の売上を見込む」(広報部)としている。
NSSOLが今回開発したhifiveは、端末側のアプリケーション開発フレームワークとなる。これに先駆けて同社は、昨年10月にiPhone(iOS)とアンドロイドに対応するサーバー側の開発フレームワークを開発しており、今回でサーバーから端末までの開発環境が整ったことになる。
hifiveは、アンドロイドとiOSの両環境で動作するHTML5に準拠したクロスプラットフォーム開発環境で、端末固有の開発知識を持たなくても複数のプラットフォームで稼働するアプリケーションを効率的に開発できる。
NSSOL自身でも、hifiveを活用した本格的なエンタープライズシステム開発はまだこれからという状況だが、今後も多岐にわたる端末やOSに対応しなければならず、市場の変化が激しいというスマートデバイス特有の課題と、hifiveと同様なオープンなスマートデバイス向けの開発環境が周囲に見当たらないということから、開発ツール、テスト環境、ガイドラインをすべてオープンソースとして一般公開することにした。
hifiveの公開時期は、4月下旬を予定しており、公開後は同社のエンジニアを中心にコミュニティーを運営していく。今後は、エンタープライズモバイルシステム開発での業界標準化や、グローバル展開も視野に入れている。
さらに同社は、4月1日付でスマートデバイス向けシステム開発の専任組織「スマートデバイスセンター」を設立し、10人強のメンバーで事業活動を開始した。