SCSKとJMACが中堅製造業の業務改革を支援

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 SCSKと日本能率協会コンサルティング(JMAC)は、売上高300億円から1千億円規模の中堅製造業の業務革新を支援するサービスを開始した。JMACの経営革新支援サービスとSCSKの生産システム開発テンプレートを組み合わせて提供するもので、これまで役割が分断されていたコンサル会社とSI会社が連携し、JMACがSCSKのツールを担ぎ、業務改革の最初の段階からシステムの定着まで、ユーザーとコンサル、SI会社が課題を共有してプロジェクトを進めることで、ユーザー要件の正確な反映と余分な開発の削減といった効果が期待できる。

 コンサルベンダーが頭に立った通常の開発案件の流れでは、まずユーザーサイドに立ったコンサルベンダーがユーザーの要求をヒアリングし、それを要求仕様として開発を担当するSI会社に伝える。
 SI会社や情報システム子会社は、ユーザーの求めることをシステムの仕様書として見るため、ユーザーの意図は伝わりにくく、情報のずれによるプロジェクトの失敗が起りやすい。
 コンサルおよびユーザーとSEの間で意思疎通がうまくいかないため、パッケージを使った開発でも本来必要のない開発を行ったり、ユーザーのビジネスプロセスを若干変更するだけで済むところを無理やりスクラッチで開発したりするといった無駄が生じ、ERPを導入しても、経営的な成果につながらないというケースが多い。
 そこで、今回SCSKとJMACが開始したサービス「PSS(プロセス・シンクロナイズド・ウィズ・システム)」では、従来ユーザー側についてITサービスベンダーの提案や製品の見定めをするコンサルベンダーが、SI会社と組んで製造業ユーザーにシステムの最適化を提案する。
 JMACが業務改革案を作成し、両社が共同で業務とシステムの要件定義を行う。その後、SCSKの「アットウィル・テンプレート」を活用したシステム開発をSCSKが行い、開発後も当初の仕様通りに機能するかの検証やシステムをうまく使いこなすための教育などの運用、定着化のためのフォローまでを両社が共同で実施する。

   コンサルベンダーであるJMACがパッケージの内容を理解し、SI会社のSCSKが要件定義段階から参画することで、自社パッケージの有効な使い方ならびに、ITそのものの活用に関する提案が企画段階から行え、それによって業務とITをベストな形でマッチングさせることができる。

SCSK

日本能率協会コンサルティング(JMAC)