NECがビッグデータ事業を拡大
12 2/20
NECは、ビッグデータ関連事業を強化すると発表した。ビッグデータに最適なデータベース(DB)ソフト「インフォフレーム・リレーショナル・ストア」を製品化したほか、全社横断組織となる「ビッグデータ戦略プロジェクト」を50名体制で立ち上げ、技術開発や実証実験などを推進していく。また、ビッグデータの新たなビジネスモデルに合わせて、顧客業務に精通した人材である「ドメインエキスパート」および分析スキルやツール活用に長けた「分析エキスパート」の育成を行う。「今後3年で1500億円の売上規模を目指す」(山元正人執行役員常務)としている。
NECは、今後拡大が予想されるビッグデータ関連の事業戦略として、製品/サービスの強化、全社横断の戦略プロジェクトの立ち上げ、専門要員の強化・育成の3点をあげている。
製品強化の第一弾として、NOSQLデータベースであるKVS(キーバリューストア)と、RDB(リレーショナル・データベース)のメリットを併せ持った「NewSQL」のDBソフト、インフォフレーム・リレーショナル・ストアを製品化した。
ビッグデータ向けのDBとして、スケールアウトが可能で拡張性に優れたNOSQLが注目されているが、トランザクション処理や開発容易性がSQLに比べ劣るというデメリットがある。
NECは、独自の「マイクロシャーディング」技術により、KVSに対するトランザクション処理とSQLアクセスを実現、双方のメリットを併せ持った独自DBソフトを開発した。
ビッグデータの専門組織としては、営業、企画、開発、研究部門など、ビッグデータに関わる事業部門を横断したプロジェクトであるビッグデータ戦略プロジェクトを設立、50名体制で技術開発や顧客との実証実験、マーケティング・プロモーションなどを実施する。
また、ビッグデータを推進するために、従来のSI事業の人材では賄いきれない、顧客の業務に精通し現場部門に新たな価値を提案できるドメインエキスパートおよび、分析スキルやツール活用に長けた分析エキスパートを、向こう3年間で200名を目標に育成していくとしている。