アドビがデジタルマーケティング領域に事業拡大

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 アドビシステムズは、デジタルマーケティング領域の事業を強化する。同社は、文書管理ソフトや画像や映像、コンテンツ作成ソフトの領域を中心にビジネスを展開してきたが、今後はコンテンツ制作だけでなく、買収したオムニチュアの製品と既存のアドビ製品を統合し、新たにソーシャルメディアを分析する製品「ソーシャル・アナリティクス」を追加して、デジタルマーケティングブランドをラインアップに加えた。また、タッチパネル端末などプラットフォームの多様化に対応し、来年度より「フォトショップ」などのクラウド提供も開始する。

 

 アドビはこれまで、画像編集の「フォトショップ」、描画ソフトの「イラストレーター」などの定番ソフトで構成する「クリエイティブ・スイート(CS)ファミリー」製品や、PDFファイル編集ソフトの「アクロバット」など、PCのデスクトップでデジタルコンテンツを制作するソフト群を提供し、市場を獲得してきた。
 現在は、ネットの進化やモバイル端末の登場によってデジタルの状況が変わり、複雑化している。そこでアドビは、買収によって製品群を拡充し、広告やWebコンテンツ配信の最適化およびユーザーの分析、管理用アプリなどで構成する「オムニチュア」製品を販売してきたが、これに既存の自社製品や新製品を加えて「デジタル・マーケティング・スイート」ファミリーを新たに製品ラインに追加した。
 これにより、アドビはWebやデジタル広告コンテンツの制作から、製作したコンテンツをどのようにエンドユーザーに見せて、収益を上げるかまでを一貫して支援するための製品提供の体制を構築した。
 また、制作したコンテンツのデータをクラウドで管理し、PCだけでなくタブレットPCでもデジタルコンテンツを作成できる「クリエイティブ・クラウド」を発表した。同製品は、来年の早い時期にリリースする予定で、CSファミリーにラインアップされる。
 これにより、「スマートフォンやタブレットの普及でデジタルコンテンツの提供方法が変化して多様性が出てきているなかで、アドビはデジタルコンテンツの作成から管理まですべての役割を担っていく」(シャンタヌ・ナラヤンCEO)としている。

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