日立GSTがインテルと提携しSSD事業に本格参入

08 12/8

 日立製作所の米国子会社である日立グローバルストレージテクノロジーズ社(日立GST)は、インテル社と提携し、サーバーやワークステーション、ストレージシステムといった企業向けのソリッド・ステート・ドライブ(SSD)事業に参入した。SSDはこれまで、ノート型パソコンを中心にコンシューマー向けに採用されているが、今後は低価格化と共に企業向けのストレージシステムに導入されることは間違いなく、日立が世界シェアで上位のハードディスクドライブ(HDD)事業を、HDDとSSDの両輪とすることでグローバルな競争力を高める狙いがある。

 SSDは、フラッシュメモリーを使用する半導体ディスクで、HDDのようなディスクのシーク時間がないため、高速でランダムなアクセスが可能になっている。現在は、HDDに比べて高額なため、企業で利用するにはHDDがコストパフォーマンスで勝っている。
  日立GSTは、SSDが低価格化に伴い大量のディスクが必要な企業向け、データセンター向けのストレージシステムに採用されていくと判断、企業向けのNAND型フラッシュメモリーを製造しているインテル社と提携することにした。
  HDDのストレージシステムは、エンタープライズやデータセンターなどの大規模環境になると、処理時間の増長化や容積率の増加、発熱量の問題などが発生し、設備の面でコストが発生する。ところが、SDDは容量こそHDDに劣るが、省電力稼働で低発熱、耐熱性や耐衝撃性が高いなどの利点は、データセンターのような高密度設置が求められるところに適している。
  そこで日立GSTは、同社が持つHDDの制御技術や省電力技術、品質などを、インテル社のNAND型フラッシュメモリーと融合させ、シリアルアタッチドSCSI(SAS)とファイバーチャネルのインターフェースを持つ新たなSSDを開発することにした。製品は2010年の出荷を目指すとしている。
  HDD業界では、ハードディスクの小型・大容量化は新たなステージに移ろうとしているが、次世代の製品が実用化されるには数年が必要になる。そこで同社は、データセンターなどでも利用可能なSSDを開発することで競合他社との差別化を図ろうとして、エンタープライズ向けのフラッシュメモリーを持つインテルと提携した。

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日立グローバルストレージテクノロジーズ

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