スマートフォンの安全利用に向け団体設立
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KDDI、ラック、日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)は、スマートフォンを安全に利活用するための普及促進団体「スマートフォンセキュリティフォーラム(仮称)」を設立する。市場ではスマートフォンやタブレットPCが普及し、アップルのiPadやオープンプラットフォームであるアンドロイドを搭載した端末が一気に増加しているが、業務で活用するためには、セキュリティという大きな障壁がある。そこでキャリアやメーカー、ソフトベンダーが協調してセキュリティ問題に対峙し、スマートフォンやタブレットPCの企業利用を促進する。
ソフトバンクモバイルのiPhoneに続き、昨年各通信キャリアからスマートフォンが続々と発売され、スマートフォンは市場に受け入れられた。同様に、今年はiPad以外のタブレット型PCの本格的普及が見込まれている。
これらの端末のOSとして最も利用されているのは、オープンソースのアンドロイドで、アンドロイドの普及に伴ってアンドロイドアプリも世界中で開発され、流通が始まっている。
ただし米Sモバイルシステムズ社の調査によると、2割以上のアンドロイドアプリケーションにセキュリティ上の危険性が存在しているとしている。すでにウイルスの存在も報告されており、1月21日には情報処理推進機構(IPA)が、アンドロイドのボット型ウイルスの登場に伴い、注意喚起を行っている。
そのような状況なため、企業はスマートフォンやタブレット端末の業務利用をためらう傾向にあるが、今回のスマートフォンセキュリティフォーラムの設立で、いよいよアンドロイドをはじめとしたスマートフォンのセキュリティ問題を本格的に解決するための動きが始まった形だ。
フォーラムの準備会発起人の1社であるKDDIは、スマートフォンビジネスでは後発だが、この秋冬商戦で一度に端末を4機種投入するほど、アンドロイド端末に注力している。ビジネスユーザーの獲得を視野に、2月よりアンドロイド端末を遠隔でロックするサービスを試験的に開始するほか、ビジネスアプリケーションを紹介する「ビジネスAPP NAVI」で、アンドロイドアプリの紹介を開始する。
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