NTTデータが日本電子計算を傘下に

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 NTTデータは、2月1日にJBISホールディングス(JBISHD)株式の公開買付け(TOB)を開始した。JBISHDもこれに同意している。JBISHDは、日本証券金融グループ傘下のSI会社の日本電子計算(JIP)と、証券事務業務のアウトソーシングを行う日本証券代行、および両社のグループ会社からなるホールディングカンパニーで、NTTデータは、金融・証券および公共・自治体向けのITサービスを得意としているJIPの買収で、高いシナジー効果が得られると判断した。TOBに併せ、JBISHDは日本証券代行の株式は外部に売却する。

 NTTデータは、JBISHD設立時から株式1.33%保有し、これまでも両社は協業やシナジーを模索するという友好関係にあった。今回、NTTデータのグループ事業の拡大・強化およびサービス提供能力の強化という方針のもと、JBISHDの株式を取得することで双方が合意に至った。
 JBISHDは、傘下の日本証券代行の株式を三井住友信託銀行と日本証券金融に売却するため、TOBが成立した場合、事実上日本電子計算(JIP)がNTTデータの子会社になる。
 JIPは、1962年設立で今年設立50周年を迎える業界屈指の老舗SI会社だ。日本証券金融グループに属しながら、独立系のSI会社というポジションでビジネスを展開してきたが、2006年10月にグループ内の統合で、日本証券代行との株式交換によりJBISHDを設立し、傘下に入った。
 得意分野は、金融・証券会社向けの「SIGMA(シグマ)21」、自治体向け総合行政システム「WizLIFE(ウィズライフ)」、製造業向けERP「JIPROS(ジプロス)」といった領域に特化したパッケージベースのSIで、自社所有のデータセンターを使ったアウトソーシングサービスおよびクラウドサービスの提供も行っている。
 JBISHDの傘下に入ってからは、グループリソースを活かして、証券会社向けにビジネスの改善からシステム導入、事務やシステム運用のアウトソーシングまでを一貫して行う「ビジネスイノベーションサービス」という新しいサービスを開始している。

   NTTデータは、今後の証券業界再編を踏まえ、JIPのこれらの証券会社向けノウハウを新たなビジネス展開に活かしていく考えだ。なおTOBは、3月16日までとなっている。

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