日本IBM、超高速開発にWatson

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 日本IBMは、人工知能(AI)システム「IBM Watson」を活用したプロジェクト管理(PM)、アプリケーション開発、アプリケーション保守までの領域を対象とした次世代超高速開発のアプローチを発表した。新サービスとして、プロジェクト管理を支援する「コグニティブPMO」と、アプリケーション開発とアプリケーション保守を支援する「統合リポジトリー&ツール」を提供し、開発ライフサイクル全体を支援する。

 管理コスト30%削減

 コグニティブPMOは、質問応答やプロジェクト状況の可視化とレポート、品質やリスクの予測を行う。
  質問には、Watsonの自然言語分類機能と対話機能を使ったチャットボットで対応する。プロジェクト状況は、進捗管理表、課題管理表などからデータを取り込んで状況を視覚的に表示し、レポートとして出力できる。
  品質とリスクの予測は、プロジェクト状況の可視化によって蓄積された情報をもとに行う。AIを活用して過去のプロジェクト実績や課題履歴などのビッグデータから有用な知見を抽出し、精度の高い予測が行える。
  これらにより、プロジェクト管理コストを30%削減できるとしている。
  統合リポジトリー&ツールは、自動化ツールを活用して要件・設計・作成・ビルド・デプロイ・テストを支援するもの。要件や設計仕様をデータとしてリポジトリーに登録・一元管理し、設計仕様間の整合性やトレーサビリティをチェックする。整合性が保証された設計仕様からプログラムのソースコードを自動生成し、ビルドが自動実行され、テスト環境や本番環境に自動デプロイすることが可能。
  生成された画面は、デバイスの画面サイズに合わせて動的に調整可能で、早いフェーズから動く画面と機能を確認でき、修正対応できる。バックエンドシステム開発については、メインフレーム用アプリケーション部品の自動生成機能やコーディングレスでのAPI精製機能を提供する。
  保守領域も対象とし、影響分析や障害予測を行える。影響分析は、プログラム構造全体の可視化とシステム変更が影響を及ぼすポイントを探索でき、迅速な変更要求への対応が可能。障害予測は、AIを活用することで蓄積された稼働実績や障害履歴などのビッグデータの中から有用な知見を抽出し精度の高い障害予測を可能とする。

日本IBM