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 産業技術総合研究所(産総研=AIST)は、次世代ロボットソフトウェア開発プラットフォーム「ROBOSSA(ロボット・ソフトウェア・スイートAIST)」をオープンソースソフト(OSS)として公開した。ROBOSSAは、今後もOSやライブラリーのバージョンアップに対応し、今後新たに市販されるロボットへの対応も検討している。これにより、今後市場拡大が予測されるロボット開発基盤技術の開発を、安価かつ素早く行えるようになる。世界をけん引する産業用ロボットに続き、国内での人工知能を備えたサービスロボットの開発の加速が期待される。

 ROBOSSAは、RT(ロボット)ミドルウェアの「OpenRTM―aist」と、知能モジュール開発ツール群「OpenRTP―aist」、知能ロボットを開発するためのソフトウェアモジュール群「OpenRTC―aist」の3つのOSS群で構成している。
 今回、知能ソフトウェアモジュール群のOpenRTC―aistの開発が完了し、これまでに公開している2つのロボットソフトと組み合わせて、統合基盤のROBOSSAが完成した。
 OpenRTC―aistは、ロボットの基本機能ごとに「作業知能モジュール群」「移動知能モジュール群」「コミュニケーション知能モジュール群」として分けられ、市販されているロボットへの実装例のドキュメントを含めてパッケージされている。
 ロボットの知能モジュールと開発環境、実装する方法を提供するとともに、現在開発されている知能モジュールを利用する際に障壁となっている複雑な利用条件やライセンス問題をクリアにしたことで、次世代ロボット開発の効率化が期待できる。
 OpenRTC―aist用いることで、農業ロボットのような新たな産業応用の基盤や、人間と共存して活動する技術など新たな技術開発を促進するための基盤、ロボット技術を教育するためのロボットプラットフォームなどの開発が容易になる。

 

 産総研は、今後もRTCの継続的な保守を行いつつ、産総研の研究成果で有用なものをRTCに搭載していく。また、ROBOSSAに含まれるロボットソフトの内容に関する問合せに対応するためのメーリングリストの整備、ROBOSSAの普及に向けたフォーラムの設置、産業界へのアピールなどを行っていくとしている。

 

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