Tsolが組込みソフトの機能安全対応サービスを開始

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 機能安全とは、製品や設備に問題が発生した場合、安全性を確保するための仕組みが機能として実装されていることを示す概念となる。ものづくりにおいて、製品に占めるソフト制御の割合が高まっており、それに伴って組込みソフトによる機能安全対応が求められている。
 実際に、今年中に自動車分野のISO26262が規格化される見込みで、複数の分野において機能安全要求が高まっている。特に欧州では、社会インフラをはじめとして広範囲の分野にわたって機能安全が調達条件に含まれており、国内のメーカーも、海外で販売する製品開発の際には、組込みソフト開発における機能安全ならびに各分野の安全規格への対応は欠かせない状況となっている。
 ただし一般的に日本の組込み開発の現場では、国内メーカーの品質に対する意識の高さから、すでに機能安全規格が要求する事項に対応できている場合が多い。むしろ、ドキュメントの不備などにより、それを説明するためのトレーサビリティの仕組みが構築されていないことが問題となっている。
 こういった背景のもとTsolは、自社開発の仕様書作成・検証支援ツールの「SpecPrince(スペックプリンス)」を組込みソフト向けにアレンジした製品をコアにして、機能安全規格に対応する技術文書の作成や、検証を支援するサービスを開始した。
 そのほかに、ユーザーがトレース管理業務を円滑に行うためのツールチェーンの構築も支援する。SpecPrinceを中心に、トレーサビリティを実現する要件管理ツールや製品ライフサイクル管理(PLM)ツール、ソフトウェアライフサイクル管理ツールを連携させ、SpecPrinceで作成した技術文書とトレース情報を一括管理できるようにし、第三者検証に備える体制を構築する。

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