OSSクラウド基盤の連携で新組織
12 2/13
クラウド利用促進機構、オープンクラウドキャンパス、クラウド・ビジネス・アライアンス、北海道大学情報基盤センター、NTTコミュニケーションズの5団体は、オープンソースのクラウド基盤技術の普及・利活用を促進するため「オープンクラウド実証実験タスクフォース(OCDET)」を設立した。クラウドコンピューティングサービス関連の複数の基盤オープンソースソフト(OSS)を連携させた際の動作を検証、技術的な問題点を解決して公開し、質の高いクラウドサービス構築を支援する。
クラウドコンピューティング環境では、インフラやプラットフォーム、ネットワーク、運用など複数の基盤システムの組合せが用いられており、それぞれの領域でオープンソースの基盤ソフトの採用が進んでいる。
オープンソースの基盤ソフトには、IaaS基盤では「OpenStack」「Eucalyptus」「Cloudstack」、監視ソフトの「Zabbix」、PaaS基盤の「CloudFoundry」「Hadoop」、ネットワーク基盤の「OpenFlow」などがある。
それぞれのコミュニティで、OSSで構成されたオープンソース実装が公開され、ユーザーによって評価されているが、現状では複数のOSSを連携させた際の動作を実証する機会が少なく、クラウドサービス全体として見た場合の環境は整っていない。
この問題を解決するため、今回OSSクラウド関連のコミュニティで活動するメンバーが中心となり、オープンクラウド実証実験タスクフォース(OCDET)を立ち上げた。
OCDETは、オープンプラットフォームに関する研究会とワーキンググループを設置し、それぞれが構築した技術を持ち寄って各種クラウド基盤技術の相互運用実験を行う。そこから接続連携や運用ノウハウを収集し、構築運用のベストプラクティスを文書として公表することなどによって、OSSクラウドサービスのシステム構築環境を整備する。
活動開始段階で14団体が参加しており、「IaaS」「PaaS」「ストレージ」「ネットワーク」「ファシリティ」の5つの研究会で活動を開始する。今後、必要に応じて研究会やワーキンググループを立ち上げていく。活動期間は、2013年3月末までを予定している。