神奈川県情報サービス産業協会が協会クラウド構想を開始
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神奈川県情報サービス産業協会(神情協)は、協会運営のクラウドプラットフォームを用意し、会員各社の保有するアプリケーションのクラウドサービス化を支援する「神情協ハイブリッドクラウド構想」を開始した。同協会のニュービジネスモデル研究会の主導で計画が進められており、8月末までにガイドラインを完成し、10月末からはサーバー環境の運営テストを開始、来年2月末には神情協会員向けのテストサービスを、会員限定プライベートクラウド環境で行う予定となっている。遅くとも向こう2年以内に、本格的な対外向けサービスを開始したい考えだ。
神情協のニュービジネスモデル研究会は、主に受託開発を主業務とする会員企業の新たなビジネスモデルを模索してきたが、近年のクラウドコンピューティング熱の高まりを受け、会員のクラウドビジネスへの参入を支援するために、ハイブリッドクラウド構想を立ち上げることにした。
神情協会員のうち、自社パッケージソフトを保有しながらも自社のリソースのみではクラウド対応が難しいと考えている企業や、すでにクラウドビジネスを行っている企業、クラウド向けインフラ施設、技術を保有する企業などが推進メンバーとして参加して計画は進められる。
まずは、8月末までに本構想の進め方の骨子を成すガイドラインを作成し、それを基に参加企業を募集する。その際に、すでにクラウドビジネスを開始している企業、パッケージのクラウド化を考えている企業、新規参入を考えている企業に分類し、それぞれに合ったサービス開始のタイミングを決める。
9月末に公募を完了し、10月末にはサーバー環境の運用テストを開始、来年2月末からは、まずは会員企業向けに既存クラウドサービスをパイロット的に提供するプライベートクラウドサービスを開始する。
その結果を踏まえてインフラ整備を行い、パッケージをクラウド化して提供、更に最終段階で新規参入企業のクラウドサービスを開始するという段階を踏む予定だ。
地域情報サービス産業団体が主体となって、会員企業のためのクラウド基盤を運営する事例を成功させることにより、このノウハウを他の地域情報サービス産業協会へも提供し、将来的に様々な地域のクラウド基盤と連携した「全国規模のハイブリッドクラウド」実現を目指す。