運用サービス次世代型に
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システム運用管理領域で、次世代型のサービスが登場している。これまでもシステム運用は企業のIT投資の多くを占めて問題視されてきたが、クラウドの普及やモバイル活用などでさらに企業で活用するシステムは多様化している。そこでツールを活用したシステム運用の自動化、複数サービス事業者のクラウド環境の統合運用、業務フローの見直し、セキュリティ対策などのアプローチで平準化できる運用管理業務領域を拡大してアウトソーシング体制を整備し、ユーザーの「攻めのIT」の体制を支える。
新日鉄住金ソリューションズ(NSSOL)は、ITアウトソーシングサービス「NSFITOS(エヌエスフィットス)」において、次世代型運用サービス「エメラルド」を7月から開始する。
エメラルドは、同社センターにおけるオペレーションを効率化して実現した。従来の運用自動化は、一部の監視業務やジョブ管理などの個別タスクの自動化にとどまっているため、「作業品質は人に依存し、コスト最適化に限界がある」(NSSOL大城卓取締役常務執行役)。そこで、個別システムに依存しないプール化されたSE組織を形成、運用プロセス全体の標準化・自動化を実現するというシステマティックな運用サービスを提供する。
各社対応を共有化されたプール組織で実施することで、24時間365日が可能な業務対応や作業品質の向上が見込め、顧客ごとにシステムをサイロ化していないため、個別にセキュリティ投資する必要もなくなる。
ユニリタは、リモートのシステム運用サービスに業務改善などを加えた「Mr・CIO」を開始した。アウトソーシングサービスを請け負う際に、同社のツール群を活用するなどで運用業務の改善(BPR)を実施してフローを確立。非競争領域を切り分けて同社が代行し、情報システム部門の運用業務にかかる負担を減らして、担当者がより経営や企業戦略に近い部分にITで貢献できるように支援する。
TISは、クラウドとオンプレミスの環境を統合管理するITインフラマネージドサービス「MOTHER」を拡充し、運用自動化機能などを追加した。今後も、対応するクラウドプラットフォームを随時拡大していく。