IT戦略本部が地域活性化などの政策パッケージを発表

08 2/25

 政府の高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT戦略本部)は、「ITによる地域活性化緊急プログラム」を策定した。地域活性化のためには各府省で行われているIT施策を政府一体となって支援する必要があるため、同プログラムには関連する施策が盛り込まれた。また、ITの効果的な利活用によっていかに地域が活性化されるかについての理解を促すために全国自治体の先進成功事例も紹介している。今回同時に、国のIT戦略を確実に実行していくための中長期戦略「IT政策ロードマップ」の策定方針案も発表された。同ロードマップは4月までに取りまとめられる。

 ITによる地域活性化緊急プログラムは、国の重要課題である地域活性化問題に対し、住民生活の向上および安全・安心な社会の実現、地域経済の発展などを実現するために実施されているIT関連施策を政府一体となって支援することを目的として策定された。昨年11月に原案が提示され、関係各方面への諮問・調整を経て今回最終的な取りまとめが行われた。
  これに基づき、今後各府省は@地域の自主性の尊重A支援施策の体系化B政府一体となった施策の推進C成果の普及展開及び社会への還元D情報通信基盤の地域間格差の早期解消―の5点を踏まえた上でIT施策を推進していく。
  支援体制の強化策として、2008年度までを国全体のIT化の底上げを図るための支援強化期間とし、各府省に対して取組みの拡充に努めるように促したほか、地域の取組みを政府一体となって支援するための政府の窓口として、内閣官房IT担当室に「ITサポート本部」を新設した。
  同本部では、自治体や自治体をサポートする事業者を対象に、各府省が実施するIT施策に関する情報提供やサービスを受ける際の支援機関の紹介、ITの利活用に関する相談対応およびアドバイスなどを行う。
  IT政策ロードマップは、2010年までのITに関する国家戦略をまとめた「IT新改革戦略」を推進するに当り、国民生活者の視点と新しい政府の成長戦略を進めるために付加した補足的なロードマップとなる。強化分野として「国民本位のワンストップ電子行政」「医療・社会保障サービスの実現」「ITを安心して活用でき、環境に先進的な社会の実現」「“つながり力”発揮による経済成長の実現」の3分野を掲げている。

 

IT戦略本部 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/index.html