日本データ通信協会、タイムスタンプで登録制度
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日本データ通信協会は、e―文書法・電子帳簿保存法対応、知的財産保護関連、医療情報、電子契約などの分野で利用が進むタイムスタンプの円滑な運営を支援するため、「認定タイムスタンプを利用する事業者に関する登録制度」を4月1日から開始する。特に電子帳簿保存法の改正で文書のスキャナー保存が認められ、電子データ利用の幅が広がったなかで、クラウド会計サービス事業者などのタイムスタンプを利用しているサービスや業務に対して「登録マーク」を付与し、同協会が認定する基準を満たした正式なタイムスタンプサービスに基づいていることを担保する。
電子帳簿保存法に対応
タイムスタンプは、電子データがある時点に存在していたことと、その時点から改ざんされていないことの証明が可能な技術。一般的な電子署名が「誰が」「何を」を証明する印章のようなものであるのに対し、タイムスタンプは「いつ」という時間的な真正性までを証明できる。
日本データ通信協会は、総務省の「タイムビジネスに係る指針」を踏まえて、2005年から時刻配信業務または時刻認証業務を実施する事業者に対して認定を行う「タイムビジネス信頼・安心認定制度」を運用している。
これに基づいて、同協会が認定する「時刻認証業務認定事業者」(TSA)により発行されるタイムスタンプが「認定タイムスタンプ」となる。なおTSAは、アマノ、セイコーソリューションズ、北海道総合通信網、寺田倉庫、TKC、NTTデータの6社となっている。
2016年に改正された電子帳簿保存法では、国税関係書類をスキャナーで読み取る際の要件として、「日本データ通信協会の認定に係るタイムスタンプを付すこと」と明記されている。
国税関連書類のスキャナー保存を行う会計領域をはじめ、知財、医療などの領域でタイムスタンプの利用が増えつつあるなかで、新たな登録制度によって電子帳簿保存法対応のサービスを提供する事業者が、同協会の要件を満たした認定タイムスタンプを活用した正式なサービスであることを証明したり、一般のサービス利用者がサービスを利用する際に判断基準とする形での活用を想定している。
認定事業者には、Webサイトやパンフレットなどで利用するための登録マークを付与する。登録料は、1件目が5万4千円、2件目以降が3万2400円となる。