DNP、自動車にサイバー攻撃対策

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　大日本印刷（ＤＮＰ）は、自動車へのサイバー攻撃対策サービスを開始した。車載機器に搭載されているアプリケーションの改ざんや秘密情報の不正な取得などを防止し、車載システムのセキュリティ性を高める。自動車のＩＴ制御が増え、インターネットへの接続などにより、自動運転や運転補助、高度ナビゲーションといった便利な機能が車に備わりつつあるなか、危惧される外部からの乗っ取りや遠隔操作のリスクから運転者を守る。

　自動車の電子化が加速し、車内にはＥＣＵ（エンジン・コントロール・ユニット）とよばれる機能をまとめた組込み車載コンピューターが多数搭載され、電子制御が進んでいる。さらにカーナビなどの情報系システムもスマー
トフォンなどと連携し、サービスを高度化する流れが生じている。
　制御系のアプリケーションがクラッキングされると、自動車の制御データや車載コンピューターの仕様などの機密情報が漏えいし、悪用されるリスクが高まる。また、自動車に対するリモートコントロール機能を持ったスマートフォンアプリがクラッキングされることで、ドアの解錠などを不正に行われるリスクもある。
　ＤＮＰは、ＩＣカードの製造・発行やソフト開発で培ったノウハウを活用し、車載システムや通信機器のセキ
ュリティ性を高めるサービスを開始する。第一弾として、車載システムの秘密情報の不正な取得を防止するソフトと、車載通信機器に組み込んで通信データを暗号化し、通信機器同士の認証と管理を専用サーバーで行うシステムを活用したサービスを行う。
　ソフトは、通信データを暗号化するＳＤＫと、クラウド環境またはオンプレミスに設置するＶＰＮマネジメントサーバーで構成、車載システムのリモートバージョンアップ機能の悪用を防止し、車載システム同士の通信やクラウドサービスでの安全な通信環境を提供できる。