NECがSaaS事業を本格展開

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  NECは、ここにきて急拡大の様相を見せているSaaS市場で、参入するサービス提供会社などの支援を含む「サービスプラットフォーム事業」を本格展開することにした。1つはSaaS向けのアプリケーションの提供で、もう1つはそのアプリケーションを運用するプラットフォームの提供を予定している。一方で、同社のパートナーのSaaS化を支援するプログラム制度を開始するなど事業領域の拡大を図る。これにより、「2010年度には関連ビジネスで1200億円の売上げを見込んでいる」としており、期待の大きさがうかがえる。

 ASP・SaaS市場は、ミック経済研究所の予測では2011年度に2561億円規模になると見ている。NECが狙うのは、その市場に加え、サービス提供支援やシステム構築などSaaSに関連するビジネス全体となっている。そこでサービスプラットフォーム事業の強化策として、「アプリケーションサービス領域」と「プラットフォームマネージドサービス領域」を用意した。
  同社はこれまで、自社独自のASP・SaaSサービスを展開してきたが、SaaS市場の大きな広がりを考慮し、他のサービス提供会社やアプリケーション開発会社、パートナー会社などを支援する事業を展開することにしたもの。
  アプリケーションサービス領域は、従来のe-ラーニングやシフト勤務管理などに加え、スターオフィスなどのグループウェア、自治体や金融業、サービス業向けなど業種・業態に特化したソフトのSaaS化を手がけることになる。
  プラットフォームマネージドサービスは、「開発・評価環境」「SaaS基盤基本機能」「共通コンポーネント」「サービス連携」「オンデマンド型ホスティング」の5種類のサービス群を用意した。「SaaS事業に必要なアプリ開発から運用までを対象にしている」という。
  一方、パートナーの支援策として「SaaSビジネスイノベーションプログラム」を開始した。同プログラムに参加しているのは、NTTデータイントラマートや大塚商会、セールスフォース・ドットコム、ネオジャパン、マイクロソフトなど18社で、パートナーへの技術支援だけでなく、アプリベンダーによるSaaS事業化支援なども展開するとしている。

 

 NEC http://www.nec.co.jp/