OSSコンソーシアムがAsakusaFrameworkの事業展開加速
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オープンソースソフト(OSS)を活用したビジネスを推進するOSSコンソーシアムは、オープンソースの分散処理フレームワーク「Hadoop」を基幹系業務処理に適用するために開発された、国産OSSの「Asakusa Framework(アサクサ・フレームワーク)」のビジネス展開を推進する。ソフトを開発・公開したノーチラス・テクノロジーズをはじめ、多数の大手SI会社が参加して、新たに部会を立ち上げた。現状では、注目されつつもオープンソースとして流通している情報も少ないことから、コンソーシアム活動によって周辺環境の充実や知名度の向上を図る。
アサクサ・フレームワークは、Hadoop上で大規模な基幹業務向け分散バッチ処理を行うためのフレームワークで、基幹バッチ処理開発に必要なアプリケーション開発環境および実行環境、運用環境を用意している。
大量なデータを並列分散で高速処理するHadoopを活用し、業務バ
ッチ処理を高速化させるためにノーチラスが開発したソフトを、2011年3月にOSSとして公開した。企業への導入をはじめ、ビッグデータ分析サービスへの採用、SI会社によるアサクサ・フレームワークを活用したサービスなどで、市場では少しずつ広がりをみせている。
これまでのコミュニティを中心とした活動で、「開発要員の確保、品質要求への対応、既存の他システムとの連携、有名なジョブ管理やETLツールとの結合などを実現した」(AsakusaFramework部会のノーチラス・テクノロジーズ白石章営業部長)としている。
今回、アサクサ・フレームワークを開発し、オープンソースコミュニティの中核にいるノーチラス・テクノロジーズが、OSSコンソーシアムの中核メンバーであり、アサクサ・フレームワークを使ったサービスを展開している日立ソリューションズの推薦で、同コンソーシアムにパートナーとともに参加し、広く事業展開することにした。
AsakusaFramework部会には、複数の有力なIT会社が参加しており、設立時点で2社のほかにアクセンチュア、伊藤忠テクノソリューションズ、エクサ、NTTコムウェア、ザイナス、新日鉄住金ソリューションズ、東芝ソリューション、日本サード・パーティ、マップアール・テクノロジーズ、三菱電機インフォメーシ
ョンシステムズが名を連ねている。
コンソーシアム活動によってビジネスの枠を広げ、今後の国際会計基準(IFRS)適用に向けた日本企業の管理会計対応などのニーズに、日本発のOSSにより対応していく。