サン・マイクロシステムズがオープンソース戦略を加速化

08 3/31

  米サン・マイクロシステムズ社は、アーカイブされたデータを半永久的に利用できるように自社のストレージ管理ソフト「固定コンテンツ・オブジェクト・ストレージ・ソフトウェア(別名=ハニーコンブ)」のソースードをオープンソースソフト(OSS)として公開した。写真やビデオ、文書など大量のアーカイブデータを長期間利用できるようにする意図から、ストレージ・ネットワーキング・インダストリ・アソシエーション(SNIA)など中核的なコミュニティ3団体にソーソコードを寄贈した。同社のOSS戦略の一端を担う動きとして注目される。

 今回OSSとしてソースコードを公開するのは、SolarisなどOSSをベースに開発された統合デジタル・アーカイブシステム「サン・ストレージテック5800」システム向けのデータアクセスプログラムで、メタデータを使用したファイルのタグ付けと取得ができることから何億ものファイルを検索することが可能になっている。
  ソースコードはISVやシステム管理者だけでなく、ストレージ・ソフト向けの「オープンSolarisコミュニティ」、Java開発者向けの「Javaドットネットコミュニティ」、そしてSNIAの3団体に寄贈し、利用してもらうことにした。
  通常の市販ソフトは、バージョンアップや製品の大幅変更や開発者の離職、市場からの撤退などで継続的に利用できないケースも出てくる。こうしたことでコンテンツが取り残されたり利用できなくなる場合も発生することになる。
  そこでアクセスプログラムをOSSにすればソースコードが公開されているため、コミュニティなどを通して継続利用が実現することになる。
  大量のコンテンツなどアーカイブされたデータを長期間利用する研究所や大学、政府機関などにとって、コンテンツをアーカイブしてメタデータでタグ付けし長期保存、検索できることは利用者への利便性を高めることにつながる。
  サン・マイクロ社はOSS戦略に沿い、データアクセスソフトに次いで「ストレージテック・ストレージアーカイブ・マネージャー(SAM)」とテープドライブのための「キー・マネージメント・システム(KMS)2.0暗号化管理アプライアンス」のOSS化を予定している。

 サン・マイクロシステムズ http://jp.sun.com/