キヤノンマーケティングジャパンがアルゴ21を子会社化

07 5/21

 キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は、アルゴ21に対する株式公開買い付け(TOB)を開始した。6月14日を期限として新株発行分を含めた全株式の50%超となる580万株を取得し、子会社化する方針だ。買収後は08年度をめどにキヤノンシステムソリューションズ(CSOL)と統合する予定としている。アルゴ21も今回のTOBに同意しており、同社の太田清史社長は、「日本の情報サービス産業を牽引していく企業を目指す」と前向きな姿勢を示している。今後の業界再編に拍車がかかりそうだ。


村瀬社長と太田社長
キヤノンMJは、最近では03年に旧住友金属システムソリューションズ(現CSOL)を買収するなど、これまでもM&Aによって企業規模を拡大させてきた。
同社は10年までに売上高1兆1千億円を目指す中期計画のなかで、ITソリューション事業で3000億円の売上高を見込んでおり、今回のTOBでCSOLとアルゴ21の統合会社を設立してITソリューション分野を強化したい考えだ。
アルゴ21は、前社長の佐藤雄二朗最高顧問が84年に設立した独立系SI会社で、07年3月期決算の売上高は242億500万円。TOBに同意した理由として太田社長は、「成長戦略を実現するにあたりグローバル展開を加速できること、キヤノンという会社がITの価値を尊重していること」などを挙げた。
また、中国やインドなどの台頭が著しいなかで、日本の情報サービス業界の発展に業界再編は欠かせないという考えから、自ら動くことで業界内での存在感を高めていきたいという狙いもある。

キヤノンマーケティングジャパン

アルゴ21