三菱電機がセキュリティ事業を統合

07 11/19

 三菱電機は、社内で展開している情報及び物理的なセキュリティビジネスを一本化し、提案から設計、開発、運用、保守サービスという総合的にユーザーを支援できる新たなセキュリティ事業「DIGUARD(ディガード)」を開始した。24時間365日の安心・安全を提供するため、各事業部を横断する統括部門「トータルセキュリティー事業推進部」をビルシステム事業本部内に設置し、全国のユーザーへの支援を強化する。同社として初めて本格的な統合セキュリティ事業を開始することになり、2010年度には関連サービスも含め1200億円の売上げを見込む。

  今回の大きな特徴は、入退室管理や映像監視などの物理セキュリティシステムと、暗号化やID管理など情報セキュリティシステムを組み合せるとともに、業務システムやビル管理システムなどとも連動する他社にない総合型のセキュリティ対策サービスにある。
  これらの機能を「DIGUARD NET」というセキュリティ構築プラットフォームでまとめ、全国約290拠点のサービス網を活用して保守サービスを展開する。
  企業にとってセキュリティ対策は内部統制やコンプライアンスなどリスク管理の観点から取り組むものになっており、今回のディガードは単体の仕掛けから総合的な対策までを支援するサービスとして位置づける。
  これまで同社は、ビルの空調や照明、エレベーターなどのビル設備監視はビルシステム事業本部、入退室や侵入検知などは電子システム事業本部、映像監視は通信システム事業本部、情報漏洩対策や電子認証などはインフォメーションシステム事業部がそれぞれ行ってきたが、総合的なサービスのニーズなどもあり各事業部のビジネスを「ヨコ串を刺した形で新設のトータルセキュリティー事業推進部がまとめていく」(広報部)ことにした。
  これにより、ビル丸ごとのセキュリティ・マネージメント・システムの構築が可能なほか、統合監視ソリューションや勤怠・給与管理など統合総務管理ソリューションなどとの連携が実現する新たな事業強化策となる。
  ディガードネットを用いたシステム構築のコンサルティングやシステム設計は、三菱電機および関連会社、代理店の約300人のシステムエンジニアが担当し、これをトータルセキュリティー事業推進部が支援する。

 三菱電機 http://www.mitsubishielectric.co.jp/