日立製作所がRFID事業を本格展開へ
06 6/19 日立製作所は、日立グループの総力をあげてトレーサビリティ・RFID事業を本格展開することを明らかにした。生産から流通、消費、廃棄という商品のライフサイクル全般にわたって履歴管理や追跡照会を可能にするもので、今年4月に「トレーサビリティ・RFID事業部」を新設、当該事業部を中心にグループ会社をまとめる体制が整ったことから今回の本格展開に踏み切った。ユーザーが導入しやすいように業種・事業ごとのメニューを125用意し、10年度までに累計で1800億円の売上げを目指す。
まず同社は、社会のニーズとしてトレーサビリティを活用した安心・安全・快適な社会の創出があり、これを実現するにはRFIDなどを利用した商品のライフサイクルにわたる履歴管理と追跡照会できる仕掛けが有効と分析した。
そこでトレーサビリティをグループ企業を含めた全社規模で事業化するために、IDソリューション事業部とミューソリューション事業部を統合・再編して「トレーサビリティ・RFID事業部」を新設した。
サービスの基盤となるのは、業種業務別に用意した125におよぶメニューで、これをベースに日立グループ各社の得意技術を集結して安価で短納期のソリューションを提供していく。例えば業界別では食品、アパレル、電子機器、医療・医薬、書籍、自動車、住宅・建設、小売、CD・DVDの9つに100メニュー、業務別では設備管理、資産管理、入退室管理、退場者管理、観光案内・移動支援、アミューズメントなど11分野に25メニューをそろえた。
一方で社内の電力・電機、都市開発、物流、金融、オートモーティブという実業ごとに、トレーサビリティとRFIDを導入して事業活性化を促進させ、成功したものをショーケースとしてユーザーに提案していく。
今回のサービス提供に当って、トレーサビリティに関連するグループ20社のビジネス連携を強化することを目的に「日立トレーサビリティ・RFIDフォーラム」を今月末に立ち上げる。
このトレーサビリティ・RFID事業で、10年までに累計1800億円の売上げを見込む。また10年度単体では「国内外を含めて800億円、シェア20%を目指す」としている。
日立製作所 http://www.hitachi.co.jp/Prod/it/agenda/rfid.html