経済産業省が重要インフラの信頼性を緊急点検

07 8/20

  経済産業省は、金融や航空、電力などの重要インフラと呼ばれる分野での情報システムの不具合が相次いだことを受け、重要インフラシステムとそれに準ずる基幹システムを対象とした信頼性の緊急点検を実施した。信頼性向上への取組みは「概ね良好」という結果が出たが、一方で信頼性・安全性に関する目標水準の設定や事業継続計画(BCP)などに大きな不安を残す結果となった。情報システムの信頼性確保は、国民生活・社会経済への影響が大きい分野で必須の取組みだが、設計、運用レベルでの取組みが不十分なことを物語っている。

  今年5月にはNTTのIP電話システム、全日空の国内線予約・発券システムに相次ぎ障害が発生し、多くの利用者が迷惑を被った。こうした情報システムは、個別システムが複雑に絡み合って一部の改修による不具合がシステム全体をストップさせたもの。
  経産省は、こうした重要インフラのシステム障害がここ数年相次いでいることを受け、6月にユーザー企業25社、ITベンダー66社を対象に調査し、その実態を明らかにした。
  調査項目は大きく@システム移行またはリリース時の作業の確実な実施Aシステムの信頼性・安全水準の確認Bシステム障害発生時の緊急対応体制Cセキュリティ対策D組織体制の確立で、全19項目となっている。
  その中で、システム移行またはリリース時の確実な作業については概ね良好な数値が見られたが、システムの信頼性・安全性では、約4分の1の企業がリスク分析に基づく目標水準の設定において対策が遅れていた。
  また、「事業継続計画策定ガイドライン」を踏まえたBCPの策定を実施しているのは7割に満たず、システムのライフサイクル全体において第三者によるレビュー及びシステム監査を実施している企業は8割に満たないことが分かった。
  経産省ではこうした結果を踏まえ、昨年6月に策定した「情報システムの信頼性向上に関するガイドライン」を見直すとともに、取組みが不十分な項目を中心に事業者の取り組む事項を充実させる考えだ。さらにユーザーやベンダーの双方の意識向上をねらった集中セミナーの開催、情報共有体制の確立、信頼性評価指標の見直し、重要インフラの所管省庁との連携強化などを進めていく。

 

情報システムの信頼性向上のための緊急点検結果と今後の対応について

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