ビジネスマナーで検定、外国人労働者向けに展開
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一般社団法人日本ビジネス能力認定協会と士業、IT企業社長などの個人で構成するアールシープランナーズ(RCP)は、外国人労働者向けのビジネスマナー検定制度を今夏をめどに立ち上げる。主に人材が不足しているIT業界や製造業をターゲットとしており、技術と日本語能力以外に、日本の働き方の風習についての認定を行うことで、外国人技術者の採用および派遣、人材流通を容易にする。4月に教科書を発売し、最初の試験(3級)を6月中に実施する計画。外国人のビジネスマナーを認定する試験制度は国内初となる。
検定の正式名称は、「日本ビジネス能力認定試験」。労働生産人口が急激に減少し、IT業界でも向こう数年間の技術者不足が決定的となっているなか、外国人労働者の受け入れは問題解決の1つの手段であり、グローバル化が進む中で避けて通れない問題でもある。
その際に外国人を労働力として円滑に受け入れられるようにするため、事前に検定で外国人労働者に日本の労働文化やマナーに関する理解のお墨付きを与えることで、双方のミスマッチを防ぐ。
検定は1級から3級までで、3級は一般事務や社内、システム開発業務でのメンバー、顧客とのやりとりなどが中心で、2球はプレゼンの方法や会議の進め方など、1級は特定のテーマをもとに論文形式で実施する計画としている。
日本ビジネス能力認定協会は認定機関で、RCPが試験を作成・実施し、教科書や参考書も販売する。教科書は3千円で、4月にアマゾンなどで入手可能になる。
今後、同資格試験対策教育を実施する日本語学校や外国人の採用条件に反映させられるIT企業などの協賛パートナーを募集する。中国やミャンマー、ベトナム、タイなど海外の企業とも提携し、来年以降に現地での試験も行うとともに、今後制度を拡充するなかで2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催までにサービス業向けの検定も実施していく計画だ。
RCPは、ベテランの弁護士や弁理士、企業経営者などで構成している企業で、試験や問題の開発は教育事業も実施するIT企業のイ―テクノロジーが行っている。