CTC、社員の働きがい向上に新人事制度

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 伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、社員の働きがいの向上を目指した新たな人事制度を導入した。技術職に加えて営業やスタッフ部門にも複数の上級職の選択肢を用意する「複線型人事制度」を適用し、キャリアパスを拡充した。CTCは、2015年度からの中期3カ年経営計画で、経営基盤を強化する施策として、魅力のある会社づくりを重点項目に掲げている。今後も年次有給休暇の取得促進やダイバーシティの推進など、CTCらしい働き方を追求した人事施策を展開することで、「魅力ある会社づくり」を推進するとしている。

 これまでCTCは、社員の約7割を占めるIT技術者に対しては、2013年に専門職コースである「エンジニア専門職体系」を構築し、運用してきた。
具体的には、マネジメント職に加えて、「技監」「シニアエグゼクティブエンジニア」「エグゼクティブエンジニア」の上級職を用意して、技術力の強化を図ってきた。
これを追う形で今年4月から、新たに営業とスタッフ部門でも、マネジメント職と上級職の2コースからなる複線型の人事制度を導入し、すべての社員が社内でこれから目指すべきキャリアパスを描きやすいようにした。そのほかにも、人材育成を評価に盛り込んだ新しい人事制度を構築し、4月より運用を開始している。
例えば、人材の活性化を目的として、昇格要件に他の職種や同一職種内でのローテーション勤務経験を評価する枠組みを導入した。これにより、期間限定のローテーションを何度も実施して社員に多様な経験の機会を提供し、状況の変化や顧客に柔軟に対応できる人材を育成したいというねらいだ。
さらに人材育成を強化するためのアプローチとして、人事評価制度において、人材育成を各等級における重要な役割と明確に定義した。新人は、これまで10カ月だったOJTの期間が3年間に延長され、一般社員は、後輩や部下の教育を行うことが評価対象項目として明記されている。
これらの施策によりCTCは、優秀な人材の定着及び育成を図る。

伊藤忠テクノソリューションズ