CTC、退社時間を見える化

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 伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、働き方改革の一環として、「退社時間の見える化」を開始した。上から残業を減らすように通達しても、実際に現場では定時帰宅するのは難しく、残って働いている上司や同僚としても、いい顔ができなかったり忙しいなりの理由がある。そこで退社の予定時間について周囲と共有ができる「退社時間の見える化カード」を社員に配布し、“お先に失礼”する時間を宣言しておくことで、事前のリソース配分も可能となり、上司や周囲の顔色を気にせずに帰宅できるように配慮した。

 社員は出社すると、帰宅予定時間などを記した退社時間の見える化カードを机に置く。退社時間カードは、働き方に応じて「15時までにカエル」「17時30分までにカエル」などの30分区切りで時間を記したものから、「半休」「直行直帰」「明日は朝方勤務」「有給」「休憩中」など、20種類を用意している。
      20時などの遅い時間の札は目立つ色に設定されており、カードを置いて帰宅時間を色分けしたカードで見える化することで、部署などのシマごとの忙しさも外部から視覚的にわかる仕組みだ。個々のカードの札をみて気配りの言葉をかけあうなど、職場内でのコミュニケーションが活発化することも狙いとしている。
  CTCでは、2014年に朝方勤務の奨励施策によって本格的な働き方変革や健康経営に着手し、これまでそのほかにも就業時間の「スライドワーク」や、1時間単位での有給有価の取得を可能とする「時間単位有給」、さらに「モバイルワーク」「在宅勤務(の緩和)」「記念日休暇の奨励」などの複数の取組みを行っている。
  カードの活用には、これらの制度化した働き方変革の制度を活用しやすくするという目的もある。
  今後も同社は、新しい制度の設定や既存制度の改善を含めて「働き方変革」を積極的に推進し、社員が健康的で効率的に働ける環境の実現を追求するとしている。

伊藤忠テクノソリューションズ