JUASがCIO育成研修プログラムを7月から開始
09 3/30日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)は、将来のCIO人材を育成するプログラム「イノベーション経営カレッジ」を7月に開講する。合計で9日間の合宿方式で、協会の会員である現役CIOやCEOが座学で講義を行い、「ITにとどまらず、企業にイノベーションを起こさせる人材を育成する」(細川泰秀専務理事)としている。受講後も卒業生の縦横のつながりを維持し、同プログラムを受講した人材が実社会で一目置かれるような制度へと育成していく考えだ。また、NTTデータが講義で活用する教材やプログラムの策定、費用負担などで支援を行う。
イノベーション経営カレッジは、JUAS会員である民間企業の現役のCIOやCEOが講師として参加し、実際に体験した様々なテーマでディスカッションを行うことを最大の特徴としている。
20―30人の参加者が合宿を行い、最初の5日間で講義やCIOなどとのディスカッションで発掘した課題を持ち帰り、約1カ月間を置いた後の4日間の合宿で、自らが考えた課題解決策をレビューする。
これにより、CIOに必要な「経営知識」「IT知識」「ヒューマンスキル」を習得していく。さらに同プログラムの枠組みでは、CIOが活躍した実際のIT経営事例を分析する「ラボ」と、SNSやメーリングリスト、オフ会などを通じて受講者やOB、講師を組織化する「コミュニティ」機能も備えており、継続的なフォロー体制を構築している。
創設の経緯についてJUASは、「ワーキンググループなどでユーザー企業のCIOや大学教授などが集まって協議を行うなか、このようなプログラムが必要と判断し、複数から講師としての参加の同意も得られた」(細川専務理事)としている。
一方、創立20周年事業の一環として3年間限定で支援を行うNTTデータは、「ITベンダーの立場からITを経営に活かせるCIOの育成は重要と判断した」(越智正昭CIOカレッジ準備室長)とし、「他のITベンダーの(支援)参加も促す」と明言している。
受講生として40歳前後部長・課長クラスの人材を想定しており、ユーザー企業だけでなく、ITベンダーからの参加も見込む。今年は7・8月と10・11月の2回開講し、初年度参加金額は63万円。
関連サイト
イノベーション経営カレッジ設立シンポジウム (4/16 ANAインターコンチネンタルホテル東京 プロミネンス)