ソフトウェア資産管理基準の新版を発表

07 12/3

 ソフトウェア資産管理の普及促進団体であるソフトウェア資産管理コンソーシアム(SAMCon)は、ソフトウェア資産管理手引き書の改訂版「ソフトウェア資産管理基準Ver2.0」を公開した。改定版は、03年に同団体が策定したVer1.0を現在の環境に合った形に見直しつつ、06年に策定されたソフトウェア管理の国際基準「ISO/IEC19770-1」と整合性を持たせた。併せて来年1月までに達成度を測るための「ソフトウェア資産管理評価基準」の新版も発表する予定としている。

 ソフトウェア資産管理コンソーシアムは、企業におけるソフトウェアの管理手法や用語の統一などを目的として02年に結成された団体で、現在はアドビシステムズ、NECソフトウェア中部、監査法人トーマツ、マイクロソフトなどソフトおよびツールベンダー、コンサルティング企業など16社が参加している。
  ソフトウェア資産管理基準のほかに、関連する「ソフトウェア資産管理評価基準」の策定や、日本の代表としてISO/IEC19770の策定ワーキンググループへの参加、ビジネス・ソフトウェア・アライアンス(BSA)と共同でのソフトウェア著作権保護などの活動を展開している。
  ソフトウェア管理基準は13の管理目標で構成されており、それぞれの管理目標を達成するために必要な管理要件を定め、管理用件を満たす具体的な管理内容がベストプラクティスの形で記載されている。ISO/IEC19770-1とは補完関係にあり、ISO/IECがソフトウェア資産管理を行う際の管理の枠組みで、ソフトウェア資産管理基準が実務ガイドという位置付けとなっている。
  今回発表したVer.2.0は、ISO/IEC19770-1で定義されている項目をVer.1.0の関連する部分に取り込み、新たに管理目標のなかに「ソフトウェア資産管理におけるインベントリ管理の枠組み」と「運用管理プロセス」の2項目と、管理要件の14項目を追加した。
  これにより、ライセンス管理に加えて「説明責任の確保」「法的リスクの回避」「TCO削減」など、コンプライアンスやITガバナンスの強化に対応したソフトウェア資産管理が可能になるとしている。

 

ソフトウェア資産管理コンソーシアム アイコンソフトウェア資産管理基準Ver.2.0

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