CTC、基幹系クラウドを展開

15 10/19

 伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、SAPジャパン、米バーチャストリーム社と協業し、2016年4月より基幹系システムに特化したクラウドサービス「CUVIC(キュービック)mc2」の提供を開始する。バーチャ社独自のIaaS技術を活用し、SAPジャパンの高速インメモリープラットフォーム「SAP HANA」を基盤とした最新ERP「SAP S4/HANA」をはじめとした、使用量に基づく基幹システムの完全従量課金型クラウドサービスを展開する。同サービスによりCTCは、「基幹系クラウドで先頭に立つ」(菊地哲社長)としている。

 

 CTCは、SAP社が23年ぶりにリリースした最新ERPのS4/HANAの自社導入を決定しており、その際に検証した技術を踏まえ、同社のクラウドサービス「CUVIC」におけるmc2サービス提供に至った。
バーチャストリーム社は米EMC社の子会社で、独自の「マイクロVM」技術を開発し、セキュリティや従量課金の面で高い性能を備えたIaaSサービスを提供している。
 マイクロVMは、CPUとメモリー、ネットワーク、ストレージを複合的に計測し、効率的な使用を可能とするとともに、仮想環境でのリソースの実使用量が把握できる。その上での従量課金方式のため、オンプレミスと比較して、5年間の利用で2割から5割のコスト削減が可能になるとしている。
 バーチャ社にはSAP社の資本が入り、同社テクノロジーとの親和性が高いことから、キュービックmc2サービスではSAPERPを中心としたサービスを想定しているが、顧客の要望に合せて他のERPやデータベースを活用したクラウドシステム構築・運用にも対応する。
 mc2サービスでは、導入前のアセスメントからシステム構築・移行、CTCデータセンターにおけるクラウド・アプリケーション運用までを提供する。基幹システムを対象としたサービスのため、安定稼働の確保を意識してストレージ応答時間と大規模災害時の復旧に関する性能保証も複数レベルで用意している。

 

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