日立、複数クラウドの同時利用容易に
15 6/8
日立製作所は、同社と他社、プライベートとパブリックといった複数のクラウドを統合管理できる「フェデレーテッドクラウド」の新しいサービス群を開発し、順次提供を開始した。日立は昨年8月よりフェデレーテッド・クラウドサービスの一部を提供しており、今回新たに複数クラウドに配置されるさまざまな業務システムの一元的な運用管理や、被害が後を絶たないセキュリティ対策、導入コンサルティングなどのサービスを追加し、クラウドの企画から構築・運用、セキュリティまで、フェデレーテッドクラウドのサービスラインアップが整った形となる。
日立はフェデレーテッドクラウドのコンセプトを提示して以来、サービスとしては同社のクラウドと、「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」や「マイクロソフトAzure」、「セールスフォース・ドットコム」上で稼働するクラウドアプリケーション間でデータを接続するサービスを提供してきた。
今回、複数クラウドを横断して活用するフェデレーテッドクラウドのコンセプトを実現するためのキーになるサービスとして、クラウド基盤の管理ポータル機能を提供する「フェデレーテッドポータルサービス」をはじめ10種類以上のサービス提供を開始した。
ポータルでは、日立のクラウドおよびパートナークラウドの仮想マシンなどの基盤情報が、各クラウドに固有の操作を行わなくても1つの管理ポータルに表示され、ユーザーは共通の操作で管理できる。これにより、複数クラウドにまたがって開発された業務システムも一元管理できる。現状ではAWSのみの対応となっており、今後随時他社クラウドへの対応を進めていく。
また、複数クラウドに配置される業務システムの統合監視を行う「フェデレーテッドクラウド監視サービス」により、複数クラウドにまたがって実行される業務システムのアラート情報を、単一画面上で一元的に監視できる。
クラウドセキュリティについては、クラウド上で業務システムを利用する際に必要なWebアクセスやサーバー保護などのセキュリティ機能をサービスメニュー化し、24時間365日の運用も含めてワンストップで提供する。