経産省がセキュリティに新戦略

07 5/28

 経済産業省は、ITを安心・安全に利用するための情報セキュリティ確保を目的とした「グローバル情報セキュリティ戦略」を公表した。03年に策定した「情報セキュリティ総合戦略」時に較べ、ITが経済社会の中に融合してきたこと、セキュリティ問題は多様化しグローバル化して環境が変化していることなどで新たなセキュリティ戦略が必要との判断から、産業構造審議会情報セキュリティ基本問題委員会が審議してきたもの。中では3つの戦略を掲げ、セキュリティ対策の基盤体制を確立し、情報セキュリティ先進国の実現を目指す。

 今回発表されたグローバル情報セキュリティ戦略は、ITが社会の中で欠かせない基盤となっており、そうした基盤を揺るがすセキュリティの脅威が国際化傾向にあるため、セキュリティ対策をグローバル展開し、安心・安全なIT利活用を促すもの。
  03年に策定した情報セキュリティ総合戦略では、「世界最高水準の“高信頼性社会”実現による経済・文化国家日本の競争力強化と総合的な安全保障向上」が基本目標だが、国内統一基準や体制作りに重点が置かれており、セキュリティのグローバル対応などは不十分だった。
  これに対して産構審情報セキュリティ基本問題委員会が審議を重ね、新たに3つの戦略を策定、脅威への国際的対応力の強化を図る。3戦略として@情報セキュリティ先進国の実現A情報セキュリティ政策のグローバル展開B国内外の変化に対応するメカニズムの確立―を掲げた。
  具体的には、情報セキュリティ先進国の実現として、第1次情報セキュリティ基本計画の内容を受け、「政府機関」「重要インフラ」「企業」「個人」の各セグメントで、真に情報セキュリティ先進国となるための対策を推進する。
  グローバル対応では、セキュリティの脅威が国際化傾向に対応するための国際連携強化、セキュリティをグローバルに確保するための基盤構築、日本の企業や製品が適正に評価される国際的な基盤整備、ガイドラインの策定などをあげた。今後はそれぞれで具体的な対策を講じていく。

経済産業省