NEC、日立、富士通の中間決算は2ケタの減収
09 11/9
NEC、日立製作所、富士通の3社は、4月―9月期の中間期決算を相次ぎ発表した。3社とも、ユーザーのIT投資抑制や単価下落などで2けたの減収、そして赤字を余儀なくされている。ただ、富士通だけは当期利益が黒字となっているが、これはファナック株などの売却益895億円を計上したため。今年度の決算予測では、各社とも景気の回復が見込めないとの判断から減収かほぼ横ばいで、各社とも営業利益、最終損益の回復を期しているが、本業以外の固定費削減や資産売却などで凌ぐことに変わりはなく、まだまだ総力戦が続く。
日立製作所
日立製作所の半期連結売上高は、前年同期比22.3%減の4兆1250億円だった。営業利益は各部門が前年同期に回復せずに248億円の赤字に、純損失は1332億円の赤字になった。
セグメント別では、情報通信システムは、前年同期比19・0%減の1兆367億円となった。ソフト/サービスおよびハード、ストレージなど昨年同期に届かず減収となっている。
今年度の見通しは、連結売上高は景気低迷から13・0%減の8兆7千億円としている。純損失については、固定費の削減などにより当初予想より400億円短縮し2300億円と見ている。
富 士 通
富士通の半期連結売上高は、前年同期比10.9%減の2兆1866億円となった。営業損益は前年同期比で567億円悪化し182億円の赤字となった。純損益は、株式売却益を計上したことから433億円の黒字となっている。
セグメント別に見ると、ソフト/サービスやコンサル、アウトソーシング、ハードなどテクノロジーソリューションは、前年同期比6.7%減の1兆4224億円だった。
今年度の業績見通しは、IT投資抑制が続くことから当初予想の5兆円から4兆8千億円とした。営業利益は当初予想と変わらず900億円の黒字を見込み、純損益については、ファナック社の株式売却などもあり950億円の黒字を見込んでいる。
N E C
NECの連結売上高は、景気悪化による需要の低迷から前年同期比22.3%(4741億円)減の1兆6537億円となった。営業損益は売上高減が響き、377億円の赤字に、純損益も436億円の赤字となった。
セグメント別では、ITサービスとITプロダクト、ネットワークシステムの情報通信部門を合せた売上高は、前年同期比18.0%減の8542億円となっている。
今期の業績予想は、売上高が前期比13.2%減の3兆6600億円、営業利益は600億円の黒字、当期純利益も100億円の黒字だが、当初予想を下回った業績予想となった。
第2四半期連結決算概要