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ソニー/東京大学、人とコンピューターの融合

17 3/20

 ソニーと東京大学は、新たな学問領域となる「ヒューマンオーグメンテーション(人間拡張)学」を東京大学大学院情報学環において推進していくことで合意した。ヒューマンオーグメンテーションとは、ソニーコンピュータサイエンス研究所(ソニーCSL)の副所長も務める東京大学大学院情報学環の暦本純一教授が提唱するコンセプトで、SF(サイエンス・フィクション)のように最先端のITやコンピューターと人間を一体化し、人間の能力を拡張させるテクノロジーを開拓していくというもの。4月の新学期から、3年間のソニーの寄附講座として実施する。

「IoA」の基盤構築へ

 ヒューマンオーグメンテーション学は、人間とテクノロジーおよび人工知能(AI)が一体化し、時間や空間の制約を超えて相互に能力を強化しあう「IoA(インターネット・オブ・アビリティーズ=能力のインターネット)」という未来社会基盤の構築を視野に入れた最先端の研究を体系化していく学問領域。
  拡張する人間の能力の範囲は、学習能力・知覚能力・認知能力・身体能力・存在感や身体システム(健康)など。すでにソニーでは、視線を認識するウェアラブルコンピューター、ドローンやロボットによる体外離脱視点を用いたトレーニング支援や、人間の体験をウェアラブルセンサーやネットワークにより他の人間と共有・接続する人間=人間接続型のテレプレゼンスなどの研究を行っているという。
  講座開設の期間は2017年4月から3年間を予定しており、担当教員は、味八木崇特任准教授が務める。
  AIやロボティクス・IoTなどが進展するなかで、両者はヒューマンオーグメンテーション学という新たな学問領域を開拓していくことを通じて、産業界と教育界を活性化させ、未来を創る人材の育成と強化に繋げていくとしている。
  東大の佐倉統学環長は、「ヒューマンオーグメンテーション学寄付講座を通じ、人と機械の新しい関係を模索していきたい」。ソニーの御供俊元執行役員は、「ヒューマンオーグメンテーションはソニーが目指す世界観の1つ。体系的に学問として確立し、幅広く普及させていくことは、今後の産業界・教育界における新たな変革につながり、社会にイノベーションを起こすものになる」とそれぞれコメントしている。

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