日本マイクロソフトがウインドウズサーバー2012をリリース

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 日本マイクロソフトは、ウインドウズサーバーの最新版「マイクロソフト・ウインドウズサーバー2012」の提供を開始した。ウインドウズサーバー2012は、前バージョンの2008R2と比べて、仮想化やクラウド連携の強化など180種類以上の新機能の実装および機能強化が行われている。すでにボリュームライセンスの販売が開始されており、26日にパッケージ版を発売する。価格は、無制限の仮想インスタンスを使えるデータセンターエディションが92万5千円、2つの仮想インスタンスを使えるスタンダードが17万円となっている。

 ウインドウズサーバー2012は、新たなクラウドOSという位置付けとなる。これにより日本マイクロソフトは、新OSのウインドウズ8や新しいオフィス製品とともに、クラウドサービスプロバイダーとして、さらに国内仮想化市場でのリーダーの座を目指す。
 2012の機能面では、仮想化機能である「Hyper―V」のスペックが大幅に向上している。論理プロセッサーを64個から320個に、物理メモリーは1TBから4TBにそれぞれ拡張したほか、仮想マシンごとに最大1TBのメモリーを備え、64基の仮想プロセッサーのサポートやクラスター環境で最大4千台の仮想マシンを実行できるなどの機能強化が行われた。
 そのほかに、新ファイルシステム「ReFS(レジリエント・ファイル・システム)」を採用し、ディスクの更新中の電源障害などによる問題を回避し、データの信頼性が向上した。仮想ディスクやデータ重複除去機能により、データの増大にも対応している。
 クラウドOSとしての部分では、マイクロソフトのプライベートクラウド「ウインドウズAzure」との連携を強化した。Azureの仮想ネットワークにより、Azureのクラウドサービスと社内のシステムを簡単かつ安全に接続させ、ID連携によるシングルサインオン機能により、社内外でのハイブリッドクラウド利用時の利便性を高めている。
ライセンス形態は、無制限の仮想インスタンスを使用可能な「データセンター」、2つの仮想インスタンスを使える「スタンダード」、クラウドで利用する「エッセンシャルズ」、オンプレミス版の「ファウンデーション」を提供する。

日本マイクロソフト