JBCCホールディングスがサーバー統合サービスを開始

08 7/7

  JBCCホールディングスは、同社のグループ企業(JBグループ)10社が保有していた約300台のサーバーを4台に統合すると同時にグリーンIT化に取組んだ結果をサービスとして外販することを明らかにした。サーバーの管理コストおよび運用管理コストをそれぞれ30%削減し、CO2排出量を40%削減しており、今後、サーバー統合と環境問題に取り組む既存ユーザーを含めて100社への販売を目指す。ITサービス業界では、グリーンIT化を進め環境対策問題に貢献する動きが活発になっており、今回のサービス化は具体的な実践として注目されそうだ。

  JBグループは2007年に、事業継続性と災害対策、内部統制対応などを考慮してITインフラの見直しを図った。そこでは仮想化技術を活用することでインフラを共通化し、グループ企業10社が持つ全国68拠点に散在していた約300のサーバー統合を計画し、今年2月に日本IBMのIAサーバー「ブレードセンター」4台への統合を完了している。
  統合されたサーバーは、ファイルサーバーやドメインコントローラーなど情報系のシステムで、これを東京都内のデータセンターに集約した。サーバーの仮想化にはVMウェアを、シンクライアントの仮想化にはパラレルズを、そしてストレージ装置の仮想化をSVCで実現している。
  この統合化には業務プログラムの共有化、運用管理の統合、仮想環境の実現、グリーンIT化の実践という観点が含まれており、ITのインフラをグループ間で共通化することで大幅な運用管理コストの削減、電力消費量の削減などを可能にした。「CO2の排出量でいうと新システムは旧システムに比べ約40%の削減率を実現している」(広報部)としている。
  今後は、サーバー統合とITインフラ共通化という自社のモデルケースをベースに、同社の「ソリューション・コンピテンシー・センター(SLCC)」でユーザーの統合環境を調査分析、技術検証するとともに、ユーザーのビジネス環境の変化に即応できるソリューションサービスを提供していく。
  今年度の予定として、既存のユーザーだけでなく、グリーンIT化やサーバー統合に関心を持つ新規ユーザーを開拓していき、当面は100社への提案を行うことを明らかにしている。

 

JBCCホールディングス http://www.jbcchd.co.jp/