日本クラウドが開発の効率化で新手法

10 12/20

 ユニックスホールディングス傘下の日本クラウドは、ロシアのテクノベーション社と提携し、システム開発を効率化するフレームワークを搭載したアプリケーション(AP)サーバー「TNAPS」を販売する。APサーバーに、データベース(DB)の接続フレームワークとクライアント・サーバー間の通信フレームワークの開発環境が用意され、ユーザーがシステム開発する際はそれらの汎用化された機能を利用してビジネスロジック部分のみを独自開発することで、開発を効率化できる。さらにTNAPSマーケットプレースをアジアで展開し、部品化したソフトの流通も行う。

 TNAPSは、ロシアのベンチャーであるテクノベーション社が開発したもので、ロシア国内では民間企業のほか、鉄道病院など複数の導入実績がある。
TNAPSは、DB、ビジネスロジック、ユーザーインターフェース(UI)と3層構造で、DBとUI部分はTNAPSが用意したものを利用し、ビジネスロジックのみを独自で開発する。開発言語として、ドットネット、Java、Ruby、Pythonなどの言語を利用できる。
ビジネスロジックは、例えば「顧客管理」「ワークフロー」「帳票作成」など、プログラムが機能ごとに部品化され、これらを組み合わせて「販売管理システム」を構築する仕組みとなっている。
部品化されたプログラム群は再利用でき、その際にプログラムを流通させる。TNAPS用に開発したプログラム部品は、日本クラウドが展開するTNAPSのマーケットプレースで販売できるようにする。
マーケットプレースで部品を購入することで、さらに開発を効率化できる。既存システムを部品化し、TNAPSをデータセンターで運用することで簡単にシステムをクラウド化できるほか、社内にTNAPSを設置することで、オンプレミス運用も可能になる。
マーケットプレースでは、ソフト開発会社が持つプログラムを新たにTNAPS向けに部品化して販売することも可能で、同時に開発案件情報や人材情報の提供、SaaSメニューの販売も可能となっている。

  サービスの開始は、来年4月を予定している。日本クラウドは、アジア・パシフィックの総代理店となり、TNAPSの販売やマーケットプレースの運営で、国内外で提携を進めていく。

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