NECとレノボがPCの統合新会社をスタート

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 NECと中国のレノボ社は、国内の法人向け・個人向けPC事業を統合し、「NECレノボ・ジャパングループ」を7月1日に発足させた。資本比率は、NECが49%、レノボ社が51%となる。IDGジャパンの調査によると、両社合併による2010年度の国内PC市場での占有率は25%となっているが、グループ発足に当って合弁会社の会長に就任したロードリック・ラピン現レノボ・ジャパン社長は、「日本の市場ニーズを熟知しているNECと、レノボのグローバル・サプライチェーンによる相乗効果で、今後3年程度で30%まで引き上げていく」との目標を示した。

 NECレノボ・ジャパングループは、オランダに本籍を置くレノボNECホールディングスの傘下に、NECパーソナルプロダクツからPC部門を分社化して設立したNECパーソナルコンピュータと、レノボ・ジャパンが入る形で構成されている。
 ホールディングスの会長には、レノボ・ジャパンのラピン社長、社長にはNECパーソナルプロダクツの高須英世社長がそれぞれ就任した。
 IDGの調査によると、レノボは2010年度の世界のPC市場シェアは4位で、昨年度国内のPC市場シェア1位、世界市場で0.8%のシェアを持つNECとあわせると11.0%となり、2位のデル(12.5%)と、3位のエイサー(12.0%)に肉薄することになる。
 今後の方針に関しては、NECはコンシューマー系に強く、レノボは大規模・グローバル顧客層を開拓しており、競合範囲が少ないことから、当面は法人・個人向けPCともに、両社のブランドを従来通りの体制で継続して販売していく。
開発面では、両社で連携しながら、日本の顧客層に対してフォーカスした製品開発を進めていき、将来は世界市場でも販売していく。また、調達・サプライチェーンでも互いの強みを活かし、両社で連携していく。
パソコン以外の他分野の連携については、「NECが持つ日本市場におけるクラウドや携帯電話技術を採用した製品・サービスの開発も今後検討していく」としている。

   また、10月からはレノボ・ジャパンのコンシューマー向け電話サポート業務をNECパーソナルが受託する。

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