IT戦略本部が新政策パッケージを策定

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 IT戦略本部は、2010年を目標としたIT新改革戦略を推進するためのドライビング・フォースとなる政策パッケージを公表した。今後のIT政策に関する基本的な方向性を取りまとめたもので、実施計画となる「重点計画−2007」への布石となるほか、各省庁のIT化推進予算に反映されることになる。内容は全体目標と推進方策、そして重点的な取組みに言及している。また、新改革戦略でうたっている重点課題での「国民に分かる実現目標」などを明らかにした。これにより、4年後に迫った新改革戦略の実現時期に向けて政策を加速することになる。

 IT新改革戦略は、昨年1月に2010年に「いつでも、どこでも、誰でもITの恩恵を実感できる社会の実現」を目指すIT化戦略で、これに伴う経済成長や日本の国際競争力の強化・拡大、安心・安全な社会の実現を見込んでいる。
 今回の政策パッケージは、そのIT新改革戦略をさらに推進、加速することを目的としている。これを担う同本部では、克服すべき課題を正面から突破するとともに、今後のIT政策に関する基本的な方向性をまとめたとしている。
 具体的には、全体目標として、「効率性・生産性向上と新価値の創出」「健全で安心できる社会の実現」「創造的発展基盤の整備」をあげ、推進方策では「構造改革の推進を超えたIT戦略の一層の推進」「IT化の恩恵が国民に見えるように身近な分野で取組を強化」「情報の安心利活用に情報セキュリティや個人情報保護への十分な留意」「IT戦略本部主導での取組を推進」「見える化による評価結果をつぎのIT政策に反映」としている。
 例えば効率性・生産性向上と新価値の創出では、国・地方の包括的な電子行政サービスの実現をあげている。行政窓口と住民など利用者の間はどこに転居しても同じ行政サービスを受けられるようなワンストップサービスを前提とし、第2世代の電子行政サービス基盤の標準モデルを10年度をめどに構築する。
政策パッケージの策定に伴い、5月下旬には「重点計画−2007(案)」の策定が行われる。またIT基盤の整備とともに各種アプリケーションが必要になることから、政策パッケージをベースに各省庁の「高度情報通信ネットワーク社会の形成に関する予算」にも反映されることになる。

 IT戦略本部 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/