富士通の野副社長が突然の辞任

09 10/5

富士通は、野副州旦社長が病気療養のため相談役に退き、間塚道義会長が社長を兼務することを発表した。野副前社長からの申し出を受けて、9月25日に行われた定例の取締役会で決定したもので、緊急事態を受けて、間塚会長が当面の間社長を兼務する形を取り、事態の収拾にあたることになる。次期社長については、「かねてから予定していた」という指名委員会を新たに設置し、ここで選定していくことになるが、時期などについては未定としている。中期経営計画で野副前社長が掲げていた中期経営計画については、「このまま推進していく」(間塚社長)としている。

間塚会長兼社長によると、野副前社長から辞任の申し入れがあったのは、定例の取締役会があった9月25日の朝で、突然の事態だったが、「本人からの強い意志があった」ため受理したという。理由は病気療養に専念するためで、病名などについては「プライバシーに係る問題」として明らかにしていない。
この緊急事態を受けて、取締役会では間塚会長が社長を兼任し、当面の間事態の収拾にあたることを決定した。後任の社長については、「この事態を受ける以前から設置を考えていた」という指名委員会を早期に設置しそこで選定していく。決定の時期については未定としている。
富士通では野副前社長の旗振りのもと、中期経営計画に基づく大規模な構造改革に取り組んでいたが、間塚会長兼社長は「現在進められている改革路線については、見直すべき所はなく、引き続き推進していく」意向を示している。?
間塚会長兼社長は、1943年生れで、68年富士通ファコムに入社、71年富士通に転社し2001年東日本営業本部長、同年取締役、02年執行役、03年経営執行役常務、05年専務、06年副社長を歴任、08年に会長に就任していた。?
自らを「こつこつと努力する“積み上げ型”であり、顧客との長期に渡る信頼関係を必要とするソリューションビジネスには向いた性格」と評している。

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