日本ラッドがリアルタイムデータセンター構想を発表

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 日本ラッドは、データセンターのリアルタイム処理化を可能とする「リアルタイム・データセンター構想」を発表した。並列処理指向言語である「Erlang(アーラン)」で構築したPaaS環境を自社データセンター内に設置し、スケール型の超高速処理を実現する「リアルタイム・データセンター」として提供する。現在、Erlang技術者の育成中で、サービス開始は7月からを予定している。超高速大容量処理を必要とするゲーム業界や金融業界、コンシューマー向けのネットショップなどでの利用を見込む。

 

 Erlang(アーラン)は、元々スウェーデンのエリクソン社が開発し、社内で使っていたものをオープンソースソフト(OSS)として公開した並列処理指向言語で、現在グーグルやアマゾン、フェースブック、ツイッター、楽天といった大規模な処理が発生するサイトや、米国投資銀行などで採用されている。
 通信会社が開発した言語であるため、大量の並列処理が可能で、障害に強い。マルチコアのCPUリソースをフル活用するのに適しているという特徴を持ち、グローバルでの採用例が増加している。
 日本ラッドは、Erlangによる並行処理アーキテクチャーのシステム構築基盤を同社のデータセンター内に構築し、リアルタイム処理を可能とするプラットフォームによる「リアルタイム・データセンター」としてサービスを提供する。特に、Erlangでデータベースを構築したことで、超高速処理を実現したとしている。
 現在、7月のサービス開始に向けて協力会社を含めて10人程度の技術者を確保した段階で、今後同社の最新データセンター内にPaaS環境を用意し、OSや開発キット、データベース、テスト環境などを組み合せたアプリ開発環境として提供する。
 現在、ゲーム関係の会社が同サービスの採用を検討している段階で、そのほかにもWeb系のオークションサイトやネットショップなどのアクセスが多いサービス事業者向けにアプローチしていく。

 

リアルタイム・データセンターのサービス開始にあわせ、同社はErlangの普及活動も行う。RubyやPerl、Javaなどのメジャーな言語に比べて習得が難しく、現状では、国内にErlangの技術者は少ない。日本人技術者は海外のコミュニティに参加しているという状況のため、国内でのコミュニティを活性化させ、コミュニティを通じて人材育成を進めていく。

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