NTTデータなど、クラウド基盤OSSでユーザー会設立
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NTTデータ、NTTデータ先端技術、仮想化インフラストラクチャ・オペレーターズグループ、クラウド利用促進機構(CUPA)、クリエーションライン、国立情報学研究所、ミドクラ、モーフ・ラボの8社・団体は、オープンソースソフト(OSS)のクラウド基盤ソフト「OpenStack(オープンスタック)」のユーザーグループ「日本OpenStackユーザ会(JOSUG)」を設立した。IaaS分野はアマゾンウェブサービス(AWE)の独壇場のため、他社がサービスに利用できる新しい選択肢として、OSSのオープンスタックに注目が集まっている。
オープンスタックは、PCサーバーやネットワーク機器などの標準的なハードウェアを利用してIaaS型のクラウドコンピューティング環境を構築できるOSSで、米国のホスティング事業者であるラックスペース社と、米航空宇宙局(NASA)が協力して開発し、コードを公開したものとなる。
米国時間の10月21日にコミュニティで開発されている最初の公式バージョンが公開されたばかりの新しいOSSで、計算機資源の自動的な管理を行い、仮想的プライベートサーバー群を提供する「オープンスタック・コンピュート」と、ペタバイト級のデータストレージ「オープンスタック・オブジェクト・ストレージ」の2製品で構成される。
日本国内には現時点でのオープンスタックに関する情報が少ないため、今回オープンスタックのコミュニティメンバーであるNTTデータなどが日本語によるオープンスタックのコミュニティとしてJOSUGを立ち上げた。
JOSUGは、CUPAが運営を主導するオープンソースのクラウド基盤ソフトに関するコミュニティ「オープンクラウドキャンパス」の中で活動を行う。海外のオープンスタックコミュニティで配信されたニュースやマニュアルなどの情報を日本語化して提供するほか、日本独自の解説文書の公開、セミナーや勉強会の開催などを予定している。
IaaS基盤構築のOSSとして「ユーカリプタス」が存在するが、これは米ユーカリプタスシステムズ社しかソースコードを改変できない。それに対し、オープンスタックはOSSとして自由度が高い。また、米マイクロソフト社が仮想化ソフトを対応させるなど、アマゾンクラウドに対抗する新勢力として期待が集まっている。
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ミドクラ