ゲームから進化するIT

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 E3 (Electronic Entertainment Expo)2017が6月13―17日に米ロサンゼルスで開催された。ゲームのイベントとしては最大級で、ゲームの主戦場となる米国のクリスマス商戦を狙って、各社が新製品や新技術を発表する場となっている。スマホゲームの台頭で、ゲーム専用機は消滅かと言われていたが、そうでもないようだ。
  家庭用と呼ばれるゲーム市場では、携帯型専用機、携帯型専用機、そして任天堂スイッチのようなハイブリッド型も出てきて、スマホゲームとは棲み分けができている。さらにビジネス用PCでも動くゲームの世界もある。ここでゲームは実は最もCPUやグラフィックに負荷をかけるアプリケーションであり、常に最新高速のCPUとグラフィックを要求される。
  十分すぎるスペックが低価格で提供できるようになった、買い替えサイクルの長いビジネスでのPCよりも、市場規模は小さくてもゲーム用パソコンは、無視できない存在となっている。面白みのないビジネスパソコンでゲームするゲーマーは少数派で、自分で組立てるもしくは、形もユニークでピカピカと光るゲーム専用PCを購入することが一般的となっており、PCメーカーもゲームブランドを立ち上げている。対戦型ではネットワークを通じたリアルタイムのサービスが欠かせないし、課金においても仮想通貨がマッチしている。
  将来の展開が楽しみなVRは、ゲームと親和性が高く、ゲームを通じて進化が加速すると思われる。大人目線ではゲームというと時間を消耗して実利がない娯楽のような位置づけで考えてしまうが、家庭に入り込んでいる機器の中でも最新技術の詰まったものであり、プロで生活できてしまうとあれば、「ゲームで遊んでないで勉強しなさい」とも言えないかもしれない。      (Y)